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乳管内乳頭腫

乳管内乳頭腫は、乳管の中にできる良性の腫瘍です。乳頭から血液の混じった分泌物がみられることがあり、検査で偶然見つかる場合もあります。
乳癌との鑑別が必要なことがあるため、マンモグラフィーや乳房超音波検査などの精査を行います。必要に応じて組織検査も行い、適切に診断します。

乳管内乳頭腫の症状について

乳管内乳頭腫の代表的な症状は、乳頭からの分泌としこりです。良性の病変ではありますが、自覚症状が現れやすいため、多くの患者さんが不安を抱えて来院されます。臨床でよく見られる具体的な症状について詳しく解説します。

乳頭からの分泌物

最も多く見られるのが、乳頭のひとつの穴から持続的に分泌物が出てくる症状です。分泌物の色はさまざまですが、乳管内乳頭腫では血液が混じった赤色や茶色、あるいは透明な液体が出ることが特徴です。これは乳管の中にできた腫瘍の表面から出血しやすいためです。特に下着にシミがついたり、お風呂上がりなどに気づいたりすることがきっかけとなります。

乳頭からの分泌物の詳細については「乳頭からの分泌物」のページを参照してください。

乳房のしこり

腫瘍がある程度の大きさになると、乳頭の近くにしこりとして触れることがあります。乳管内乳頭腫は乳管の中にできるため、比較的柔らかい感触であることが多いですが、ご自身で触れるだけでは良性と悪性の判断は非常に困難です。しこりが小さいうちは触れないこともあり、検診の超音波検査などで偶然見つかるケースも少なくありません。

乳房のしこりの詳細については「乳房のしこり」のページを参照してください。

 

乳管内乳頭腫の検査と診断の流れ

当院では、以下の検査を組み合わせて確実な診断を目指します。

マンモグラフィー検査

乳房を挟んでレントゲン撮影を行う検査です。腫瘍そのものを映し出すだけでなく、乳管の中に微細な石灰化がないかを確認します。当院の院長は、日本乳がん検診精度管理中央機構の検診マンモグラフィ読影認定医師AS(最高評価)であり、高度な画像診断を提供しています。もちろん乳腺専門医と2人で、ひとつの画像をより多角的に検討し画像を評価します。

マンモグラフィについて詳しくはこちら

超音波(エコー)検査

乳管の状態をリアルタイムで詳細に観察できる検査です。乳管が拡張しているか、その中に腫瘍があるかを直接確認します。院長は日本乳がん検診精度管理中央機構の超音波検査実施・判定医師A評価(最高評価)であり、高度な画像診断を提供しています。こちらも乳腺専門医と連携し、腫瘍の形や血流の状態を詳しく分析することで、良性の乳頭腫らしい特徴を備えているかを評価します。

組織診

画像診断だけではがんを完全に否定できない場合、針で組織の一部を採取する組織生検を行います。これにより、病理学的な見地から確定診断を下します。当院では三重大学病院の乳腺専門の病理診断医に診断を依頼しています。乳腺領域は病理学のなかでも専門的な分野であり、信頼できる病理診断医にお願いしていますのでご安心ください。特に血性分泌が続く場合は、たとえ画像で良性に見えても生検を検討することがあります。

乳管内乳頭腫の治療法について

乳管内乳頭種は良性疾患であるため、すべてのケースで手術が必要なわけではありません。患者さんの症状や不安の度合いに応じて、最適な方針を選択します。

経過観察

検査の結果、良性であることが確実な場合は定期的な画像検査による経過観察などを行います。数ヶ月から1年ごとのチェックで、腫瘍の大きさに変化がないかを確認します。多くの場合、このまま変化せずに過ごすことができます。

手術による摘出

腫瘍が徐々に大きくなっており、がんの可能性を完全に排除しきれない場合、手術による摘出も検討されます。

手術が必要と判断された場合は、速やかに地域の基幹病院と連携し、適切な治療へつなげます。

乳管内乳頭腫についてのよくある質問

Q1. 乳管内乳頭種は放置するとがんに変わりますか?

A1. 基本的に良性の乳管内乳頭腫が、そのまま直接「がん」に変化することは稀であると考えられています。しかし、最初から良性とがんが混在しているケースや、がんが良性の腫瘍に似た見た目をしていることがあるため、精密な診断と定期的なチェックが重要です。

Q2. 乳頭から血が出たら必ず手術が必要ですか?

A2. 必ずしも手術が必要なわけではありません。まずは画像検査や組織検査で出血の原因が良性の乳頭腫か乳癌であることを確認します。

Q3. 授乳中に乳管内乳頭種が見つかった場合はどうすればいいですか?

A3. 授乳中は乳管が発達しているため診断が難しい時期ですが、超音波検査で確認することは可能です。赤ちゃんへの影響はありませんが、出血が混じると驚かれるかもしれません。授乳に支障がない範囲で経過を見守ることが一般的ですが、まずはお気軽にご相談ください。

院長より

乳管内乳頭種は、良性であっても「血が出る」「しこりがある」といった症状から、非常に強い不安を感じさせる病気です。私たちのクリニックでは、そうした患者さんの不安を少しでも早く解消できるよう、乳腺専門医と放射線診断専門医の二人体制で精度の高い診断を行っています。特に画像診断には強いこだわりを持っており、見逃してはいけない病変を確実に見つけ出すことに全力を注いでいます。地域のみなさまが、乳腺の悩みで立ち止まることなく、健やかな毎日を過ごせるようサポートいたします。少しでも異変を感じたら、どうぞお気軽に当院を頼ってください。丁寧な対話と確かな専門技術で、あなたに安心をお届けします。

乳癌(診断、術後フォロー)の詳細については「乳癌(診断、術後フォロー)」のページを参照してください。

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